NIPTは確定診断ではありません!【出生前診断のポイントを解説】

NIPTは確定診断ではありません NIPTについて

 

この記事では、NIPT検査は確定診断では無いことについてまとめています。

  

出生前診断の一種であるNIPTは、「産婦人科では積極的に説明しない方針になっている」ってご存知でしたか?

 

そのため妊婦さんは、NIPTに関する正しい知識を入手する機会が少ないです。

 

今回は、「NIPTに興味があるけど、何だか良く分からない」という方向けに、記事をまとめています。

 

・NIPTって確定診断じゃないの?

・NIPTって精度が高いってホント?

・確定診断と非確定診断の違いを知りたい

・NIPTの概要を知りたい

 

上記、出生前診断に関する疑問を解決していきます。

 

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NIPTは確定診断ではありません!【出生前診断のポイントを解説】

 

この記事の結論です。

 

・NIPTは確定診断ではありません!

・NIPTを受ける方は、きちんと概要を理解してから受けましょう

・確定診断と非確定診断の違いも詳しく解説します

 

NIPTは精度高いと言われているため勘違いしやすいですが、確定診断ではありません

 

NIPTは採血だけで済む簡単な検査のため、概要を理解しないまま検査を受けてしまうケースも懸念されます。

 

NIPTを検討している方は、きちんと概要を理解してから検査を受けましょう。

(以下の記事でNIPTの概要を詳しく説明致します)

 

確定診断と非確定診断の違い

出生前診断には、「確定診断」と「非確定診断」の二つがあります。

 

出生前診断とは

出生前診断とは、お腹にいる胎児の染色体異常を見つけるための検査です。

染色体異常に起因する疾病はいくつかありますが、有名なのはダウン症です。

 

高齢出産になると、ダウン症の可能性が相対的に高くなります

近年、女性の社会進出に伴い出生前診断の需要も増えてきております。

 

確定診断と非確定診断の違い

確定診断と非確定診断の違いは以下の通りです。

 

確定診断 :100%の確率で胎児の染色体異常が分かる

非確定診断:検査精度が100%では無い

 

確定診断は100%の確率で染色体異常を検出することが出来ます。

(但し、胎児の全ての疾病が分かる訳では無いことに注意が必要です)

  

確定診断の特徴と種類

確定診断の精度が100%なら、非確定診断を実施する意味が無いと思うかもしれません。

しかし、確定診断には母体・胎児へのリスクがあります

   

絨毛検査 :流産率約1%

羊水検査 :流産率約0.3%

http://nipt.jp/botai_04.html

 

このように確定診断は、母体のお腹に針を刺すため、流産や死産のリスクがあります。

 

GeneTech株式会社資料
【出典】GeneTech株式会社資料  https://www.genetech.co.jp/type/

  

そのため、通常は非確定診断で何らかの所見が見られるケースで、確定診断を受けることが多いです。

 

非確定診断の特徴と種類

非確定診断には主に4つの種類があります。

 

・超音波検査

・母体血清マーカー検査 (クワトロ検査)

・コンバインド検査

・NIPT

 

それぞれの検査の詳細や精度については以下の記事をご覧下さい。

 

 

非確定診断って受けるべきなの?

 

超音波検査はみんな受けています

先ほどご説明した4つの非確定診断の内、超音波検査は産婦人科の定期健診で、皆さん受けているはずです。

 

お腹にジェルを塗って胎児の状態を見る検査です。

 

産婦人科の医師は、超音波検査で胎児の状態を確認しており、何か問題があれば対応を取ってくれます。

 

それ以外の非確定診断は任意です

一方で、それ以外の非確定診断(NIPT等)は、任意検査です。

そのため、受けたい方だけが検査を受ける仕組みとなっております。

 

通常、産婦人科の病院では超音波検査以外の非確定検査の案内はしないようになっています。

(現状の日本の産婦人科では、NIPTなどは積極的に説明しないようにしています)

 

母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査について医師が妊婦に積極的に知らせる必要はない。

http://www.jsog.or.jp/news/pdf/guidelineForNIPT_20130309.pdf

 

そのため、他の非確定検査を受けたい場合は、自発的にかかりつけの医師に相談するか、もしくは個別にクリニックを探す必要があります。

 

どうして任意の非確定検査を受ける人がいるの?

超音波検査をしてくれているのに、なぜ追加で検査を受ける人がいるのでしょうか?

 

それは、超音波検査の精度が低いからです。

 

通常、超音波検査でダウン症を見つけようとすると首のあたりのむくみで判断します。

しかしむくみと言っても、ミリ単位の差なので、精度としては80%~85%程度と言われております。

 

感度(ダウン症侯群に対して)

超音波マーカー検査(NTなど) : 80-85%

http://nipt.jp/botai_04.html

 

NIPTの概要

非確定診断の一つであるNIPTの概要は以下の通りです。

 

・非確定診断なのに精度が高い(約99%)

・精度は高いが、陽性の場合は確定診断が必要

・自費なので費用が高い(20万円前後(税抜))

・認可施設と無認可施設がある

・基本は35才以上の方のみ認可施設で検査が出来る

 

NIPTは受けたい人が全員受けられる検査にはなっていません。

そのため、35才未満の方でNIPTを受けたい方は無認可施設で検査を受ける必要があります。

 

無認可の施設でNIPTを受けても大丈夫?という疑問については以下の記事をご覧下さい。

 

 

まとめ

この記事のまとめです。

 

・NIPTは確定診断ではありません!

・NIPT受ける方はきちんと概要を理解してから受けましょう

 

NIPTの検査は、産婦人科で積極的に説明されません。

そのためNIPTの概要をきちんと理解しないまま検査するケースもあるようです。

 

NIPTは母体・胎児へのリスクが無いにも関わらず検査精度が非常に高い利点があります。

一方で、あくまで非確定診断であるため、最終的には確定診断が必要であることや、陽性だった場合の判断を迫られます。

 

NIPTは正しく理解して活用すれば、有効な出生前診断と言えます。

NIPTの概要をきちんと理解した上で、検査を受けることをおすすめ致します。

 

■NIPTの検査の流れが知りたい方はこの記事をご覧下さい

 

■NIPTを受けるか迷っている方向けの記事

 

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